2010年 06月 21日

きょうの iPod

c0066843_20313520.jpg"Beautiful Balloon"
Mew
in A Triumph for Man(2006)

前回の投稿からまた時間が経ってしまった・・ 今はこれという音楽情報源がなく、気に入っているグループの新作発売をその1年後に知ったりする、という体たらくだ。ネット上で音楽を試聴するにはハードが貧弱ということもあり、新しい音になかなか触れることができない。思い出したように時折 iTunesのGeniusを探ってみるくらいである。

そんな状態で今年 iPod に仕入れた数少ない新顔のひとつがこの Mew である(といってもこのアルバムが発売されてからもう4年も経っている)。デンマーク出身だそうだが、シューゲイズ、とりわけペイル・セインツを彷彿とさせる音で、そこにフェニックスっぽいポップさが加わったような感じ、一方でコード進行が曲折して複雑な構成になっている曲が多く、一聴して気に入った。ノイジーなギター音が中心であるが、アグレッシヴさはあまり感じられず、逆に静けさや安心感を与える不思議な雰囲気を持っている。コンスタントにアルバムを発表し、昨年にも新作が出ているらしいので、これも聴いてみようと思う。


"Beautiful Balloon"
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# by exquise | 2010-06-21 20:53 | 北欧
2009年 09月 05日

きょうの iPod

c0066843_2027486.jpg"Heaven Sent"
Paul Haig
in Rhythm of Life(1983)

以前ナッジマの投稿のときに触れた「中島らもの月光通信」でクレプスキュール特集もやったことがあって、そこで流れたポール・ヘイグのこの曲をずっと聴き直したいと思っていたのだが、ようやくCDを手に入れることができた。いかにも80年代なシンセ・ドラムやベースの音に彩られたきらびやかなエレクトロ・ポップなのだが、何よりも印象的なのは、彼のハリのあるヴォーカルである。そのほっそりとしたルックスからは想像できないような、シンセサイザーの派手な音に負けないくらい朗々とした歌いっぷりが聴いていて気持ちがよい。ラジオで流れたのは6分ほどあるリミックス・ヴァージョンで、今回CDでオリジナルの曲も聴いたのだけれど、リミックスのほうがアレンジが好きだし長さも感じない。


"Heaven Sent"(リミックス版は見つからず)
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# by exquise | 2009-09-05 20:26 |
2009年 09月 04日

きょうの iPod

c0066843_20485945.jpg"The Flasher"
Atomic Swing
in The Broken Habanas(2006)

アトミック・スウィングが長いブランクを経て3年前に出した復活アルバムも iTunes Store で見つけて購入。アルバムタイトルといいジャケットといい、聴く前から路線が変わっていない予感がしていたが、そのとおりだった。ストレートなロック・サウンドなのだけれど、熱くてポップで色気があって、少々B級なニオイがする彼らの音楽を再び聴くことができて嬉しい。こんなにキャッチーな曲ばかりなんだから、もっと知名度が上がってもよいように思うのだが。

"The Flasher"
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# by exquise | 2009-09-04 20:48 | 北欧
2009年 09月 03日

きょうの iTunes

c0066843_14434292.jpg"Seems to me"
Milltown Brothers
in Slinky(1991)

また半年以上も放置してしまった・・ スカパーではわずかな情報源だった"Club UK"が終了するし、WOWOWでフジロックの放送がなくなり、新しい音を気安く聴く手だてがなくなってきた(Youtubeは、画像の粗さとこの古いMacで見るには重すぎるのでフラストレーションがたまる)。それでこのごろは懐メロモードになっていて、iTunes Storeや、CDなどで前から聴き直したかった曲を集めている。

この曲は、BS放送でやっていた「トランスミッション」というUKインディーズ紹介番組(MCの1人がジャズ・ブッチャーのパット・フィッシュだった。この頃のNHK衛星放送は時折マニアックな番組をやっていたのだ)で初めて聴いた。イントロの派手さとヴォーカルのマット・ネルソンのニャーニャー声が印象的で、すぐに輸入盤店でアルバムを探したのだった。他の曲はあまり好みではなかったけれど、これだけは忘れられなかったので、LPは手放してしまったが iTunes Store で見つけてライブラリに入れることができた。彼らは今でも活動を続けているようで、意外と息の長いバンドなのだった。


"Apple Green"(残念ながら Seems to me は見つからなかったので、同じアルバムからこの曲を。でもこの曲はフツーなんだな・・)
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# by exquise | 2009-09-03 14:42 |
2009年 02月 19日

きょうの iPod

c0066843_201706.jpg"Velouria"
Pixies
in Bossanova (1990)

初めてピクシーズのDoolittleを聴いたときに抱いた違和感は今でも覚えている。ストレートなロックに聞こえていた音がねじれておかしな方向へと進み、いつしか歪んだ曲となっていく・・ 冴えない学生といった風貌のブラック・フランシスの絶叫も恐ろしく、第1曲目"Debaser"の破壊力が物語るように、彼らの音楽は「日常に潜む狂気」そのもので、こういう雰囲気をもったバンドは当時のイギリスには見当たらず、ピクシーズはショッキングな存在だった。だから90年代前後のアメリカ・ロックといえば、私にとってはニルヴァーナよりピクシーズだった。

この曲はその後に出たアルバムに入っているもので、旋律自体は美しいし、ブラック・フランシスのヴォーカルも爽やかに響くのにどこか不穏な感じがする曲だ。背後に聞こえるヒョロ〜という効果音も不気味である。


"Velouria"


"Debaser"(これも好きな曲。4ADっぽいPV)
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# by exquise | 2009-02-19 20:16 |
2009年 02月 17日

きょうの iPod

c0066843_19382214.jpg"Shine On"
The House of Love
in The House of Love (1990)

この曲が収められたアルバムはバンドとしては2枚目の作品なのだが、曲自体は87年に発表された彼らのデビュー曲であり、アレンジは加えてあるものの、全体に「青さ」が感じられる。"Little Jesus are you watching me, I'm so young, just eighteen" といったフレーズにあるような「男の子のロマンティシズム」は、わりと平板なバックの演奏とガイ・チャドウィックの頼りなく暗い声により中和されているため、この曲は単なる気恥ずかしい曲とは一線を画している。デビューアルバムには "Christine" などこのタイプの曲が多かったのだが、セカンドになると次第に骨太な路線への転換が見られ、返ってこの曲は宙に浮いているように見える。"Never"といったそういう男っぽい曲も名曲だが、このデビュー曲はやはり彼ららしさが滲み出た代表曲であろう。彼らもまた10年近くのブランクを経て2002年に再結成したようであるが、90年代の時点ですでにアル中みたいだったガイがまだ余力を残しているのか心配である。


"Shine On"(どうみてもOFSからの抜粋・・) 


"Christine"(こちらも名曲。ああ甘酸っぱい!)
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# by exquise | 2009-02-17 19:37 |
2009年 01月 26日

2008年の10曲

新年があけてうかうかしている間にはや1か月が経過しようとしている。そこで例年のごとく昨年のベスト10曲を選んでみようと思う。去年は半ばあたりから俄然ロック熱が高まり、えらくアグレッシヴな音を好んで聴いていた。その反面ヒップホップ系やダウンテンポものはあまり聴かなかった。昨年の発見は何といってもクークスでストレートなロックがとても新鮮だった。


c0066843_2051365.jpg次点 
"In a Beautiful Place out in the Country" (Boards of Canada in In a Beautiful Place out in the Country)

あまり聴かなかったダウンテンポ系で唯一よく再生していた Boards of Canada。遠い夏の思い出、みたいなノスタルジックな音とゆるめの反復リズムになごんだ。




c0066843_2056485.jpg第10位
"She Said, She Said" (The Black Keys in The Big Come Up)

昨年前半あたりはブルース色の感じられる音をよく聴いていたが、なかでも彼らの泥臭い雰囲気は印象深かった。ビートルズのこの曲を選んだ、というのもいい。




c0066843_2113219.jpg第9位
"23" (Blonde Redhead in 23)

この曲を聴いた頃からシューゲイズ熱が再燃し、それがやがてロック熱へと変化していったと思うと感慨深い。しかし、この写真にせよこの3人の醸し出すアヤシげな空気・・・それがそのまま音にも反映されているように思う。







c0066843_22124118.jpg第8位
"Golden Skans" (Klaxons in Myths of the Near Future)

「ウウウウウウウウウ、オ〜」というイントロのコーラスが一度聴いたら忘れられない。珍しく家人が興味を寄せた「ニューウェーヴ」的なバンドである。他の曲もヘンテコな音なのにとても聴きやすく、不思議な魅力のあるバンドだ。






c0066843_2219664.jpg第7位
"Gimme Love" (The Troubadours)

夏の終わりにぴったりの爽やかな音を聴いて、秋にかけてひとしきりネオアコを聴き直していた。何度聴いても清々しくて気持ちのよい曲だ。ところでこの曲を聴いてローマン・ホリデイ(懐かしい・・)を思い出していたのは私だけだろうか・・・




c0066843_14472456.jpg第6位
"Chemtrails" (Beck in Modern Guilt)

今回のベックはぐっと渋い路線で来たが、ただ落ち着いた曲を作るのではなく、新しい音を探す姿勢が伝わってきてよかった。ナールズ・バークレイのデンジャー・マウスのプロデュースというからどんだけポップなのかと思っていたら、いい感じに期待を裏切られた。



c0066843_14521455.jpg第5位
"Do Your Thing Babe" (The Right Ons in 80.81)

iTunes の新機能 Genius がなければ知る由もなかったスペインのバンド。スペインにもこんなイキのいいロックバンドがいるのを知ることができて嬉しい。こちらも家人の大のお気に入り。




c0066843_19473072.jpg第4位
"Gaburo Girl" (Datarock in Datarock)

こちらもジーニアスで見つけたユニット。北欧のエレクトロニカは肌に合うものが多いような気がする。ほかの曲もチープな味が効いていて、昨年後半はヘビロテだった。







c0066843_19525044.jpg第3位
Dig, Lazarus, Dig!!! (Nick Cave and the Bad Seeds in Dig, Lazarus, Dig!!!)

久々に聴いたニック・ケイヴの見事なはじけっぷり(と風貌の変わりっぷり)に圧倒された。今後の彼の動向がますます気になる・・と思いきや、先日飛び込んで来た突然のミック・ハーヴェイ脱退の報道。ニックの「抑止力」のように見えていた彼だけに、このニュースはショックである・・・






c0066843_19582472.jpg第2位
"Kill Joy" (N.E.R.D. in Seeing Sounds)

解散などという話も出ていたから正直どうかなと思っていたNERDの新譜は前よりもパワーアップしたかのごとく迫力が感じられた。ロック雑誌での年間ベスト作品(やっぱりこの作品は「ロック」でしょう)中にかすりもしていなかったようなので、巷の評価は低いのかもしれないが、過去2作に劣らない出来ばえだったと思う。






c0066843_20265438.jpg第1位
"Sofa Song" (The Kooks in Inside In Inside Out)

昨年最も iPod の再生回数が高かったのはおそらくクークスで、そのなかで最も再生回数が高かったのがこの曲だろう。何の変哲のない旋律の曲でもグイグイこちらを引っ張っていく勢いが感じられた。昨年出た2枚目もまずまずだったけれど、やはりデビューアルバムのインパクトの大きさにはかなわない。




よく考えたらレディオヘッドの "Reckoner" が抜けていた・・・ これはちょうど一昨年の年末と昨年の年始にまたがけて聴いていた、ということになるので、どちらの年に入れるか微妙な位置にある曲だ。もし今回入れるのだったら4位あたりになるだろうか。

2009年が明けて、只今は音楽への意欲がやや停滞気味であるけれど、「きょうの iPod」は少しずつでも更新していきたいので、これからもどうぞよろしくお願いします。
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# by exquise | 2009-01-26 21:06 | その他
2008年 12月 16日

きょうの iPod

c0066843_20291021.jpg"As Above, So Below"
Klaxons
in Myths of the Near Future (2007)

レトロな感じのコーラス、唐突に入ってくるアグレッシヴなギターやシンセ音、それでいてポップな旋律を聴かせるクラクソンズは、とても不思議なバンドだ。"Golden Skans" を家人がいたく気に入り、他の曲も聴いてみたところ、以前どこかで聴いたことがあるようでいて、一方で斬新な音にも感じられる彼らの曲は、「近未来の神話」というアルバムタイトルに象徴されるように「レトロ・フューチャー」という言葉がぴったりだ。玄人受けするバンドらしく、あのジャーヴィス・コッカー大先生も絶賛しているそう(クークスはダメ出ししてたのに)。まだアルバム1枚しか発表していないが、今後どう化けるか楽しみである。


As Above, So Below(アンオフィシャル PV。シュルレアリスムの実験映画風)
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# by exquise | 2008-12-16 20:53 |
2008年 12月 13日

きょうの iPod

c0066843_1942314.jpg"Swords of Truth"
These New Puritans
in Beat Pyramid (2008)

夏頃にふと耳にした "Elvis" のイントロ部分はなかなか刺激的だった。緊張感漂うダークなギター音と攻撃的なビート(とあるページでは「ゴス・ポストパンク」などと形容されていた)には、後々まで耳に残るクールで硬質な響きがある。オカルティックなイメージも感じられるが、一方で彼らはディオール・オムの音楽を担当するなどファッション界とも接点を持ち、一昔前のゴス系バンドとも違うスタイリッシュさも兼ね備えているようだ。すでに3年前から活動している彼らが今年発表したデビューアルバムは賛否両論らしく、 Rate Your Music などではとても評価が低いが、個人的には面白い曲が多かった。この曲も変則的なドラムと呪文を唱えるかのようなヴォーカルの絡み合いが印象的だ。


Swords of Truth
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# by exquise | 2008-12-13 19:41 |
2008年 12月 12日

きょうの iPod

c0066843_22292772.jpg"Nothing Natural"
Lush
in Spooky (1992)

「シューゲイズ」の地味な青年たちのなかにあって、ラッシュのミキとエマはそこにいるだけで大輪の花が咲いているかのような鮮やかなオーラを全身から発していた。ほかのシューゲイズのバンドと同じように轟音に浸されていても、彼女たちの、時にささやくような、時に力強い声が響くと、どの曲もとたんに女らしくなるのだ。男性メンバーもいたにはいたが、ラッシュはまずミキとエマのバンドだった。

美貌のエマも好きだったけれど、私はやはり日本人とのハーフだというミキの、燃えるような赤い髪と、我の強そうな黒い目が好きだった。デビューしたての頃はツンツン頭でいかにもロック好きの女の子みたいだった彼女が、途中から急に女っぽく奇麗になったのを思い出す。メンバーで彼女の恋人だったクリスの自殺という衝撃的な事件のショックからミキが立ち直れず、バンドがそのまま消滅してしまったのは本当に残念だ。エマは別のバンドで活動を続けているが、ミキはその後どうしているのだろうか。

この曲はラッシュの最も好きなアルバムのなかの、最も好きな曲である。


Nothing Natural
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# by exquise | 2008-12-12 22:35 |